京終(きょうばて)駅がリニューアル

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先日、駅舎がリニューアルオープンしたJR万葉まほろば線(桜井線)の京終駅に行ってきました。
京終と言えば、奈良の難読地名の代表格で、駅のある南京終町(みなみきょうばてちょう)は、県外のお客さんから「なんきんおわりまち」と読まれたというエピソードが有名ですね。京終の呼び名は、平城京の南東の「果て」、「平城京の終わり」から来ているそうです。


今でこそ無人駅ですが、開業当時の一時期は桜井市方面に向かう奈良鉄道の奈良市側の始発駅だったそうです。奈良県中央卸売市場も現在の大和郡山市に移るまでは京終にあり、ここは奈良の物流拠点の一つだったのでしょう。また、道路事情の良くなかった大正~昭和初期の時代には、京終から現在の名阪国道・針インター、小倉インター付近までを結ぶ長大なロープウェイ(奈良安全索道)で物資の運搬を行っていました。
この辺りの歴史背景も駅の中に昔の写真付きで説明されています。

また、上の写真の説明にはありませんでしたが、京終には日本を代表するレコード会社である旧「テイチク」の本社もありました。跡地はパナソニックのDVD工場を経て、現在は元興寺文化財研究所になっています。


旧駅務室(このページ冒頭の写真の左側辺り)は、カフェになっています。無人駅(奈良駅とつながるインターホン設置)なのにカフェがあるなんて面白いですね。駅舎の正面ロータリーは2019年2月現在、まだ工事が続いています。駅舎に向かって左側にある引き込み線(上の写真の左下)が、かつての物流拠点を彷彿させます。

ところで京終駅を利用する観光客の方はあまり多くないようですが、実は奈良町の南端付近にある人気スポット「鹿の舟」や「格子の家」からは徒歩で7~8分と近く、最寄り駅と言っても過言ではありません。万葉まほろば線は、運行本数は少ないものの「山の辺の道」や旧街道「上ツ道」と平行に走っていることもあって沿線には、帯解(おびとけ)寺、石上(いそのかみ)神宮、大和(おおやまと)神社、長岳寺、大神(おおみわ)神社などの古い寺社や観光スポットも多くあります。さらに近鉄電車に乗り換えて、南は橿原神宮や明日香、吉野方面、東は長谷寺、室生(むろう)寺などにも足を伸ばせますね。奈良公園近辺だけで終わりがちな奈良観光に次回は列車の旅をプラスしてみませんか?

 

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